もくじ
ビタミンをしっかり摂って肌荒れを改善しよう
バランスのとれた食生活を心がけることは体の健康だけでなく、肌の健康維持にも大切なことですが、その中でどうしても不足しがちなのがビタミン類です。ビタミンは数ある栄養素の中でも肌と大きな関わりがあります。ビタミンの摂取量に日頃から気を使い、十分な量を摂ることで皮膚の正常なターンオーバーを即し、ニキビや肌荒れの改善に繋げていきましょう。
肌に関わるビタミンの種類とそれぞれの働き
ビタミンA
ビタミンAは肌の健康維持にとても重要なビタミンです。 皮膚や粘膜の上皮細胞の新陳代謝を促進し、ターンオーバーをスムーズにするはたらきがあります。肌本来のバリア機能を高め、乾燥肌やニキビの改善に効果的です。脂溶性ビタミンなので、油と一緒に摂ることでより効率的に吸収できます。
ビタミンB群
ビタミンB群は、肌をつくる材料になる炭水化物(糖質)・脂質・タンパク質の代謝をスムーズにし、正常な肌のターンオーバーをサポートします。細胞の再生を促し、健康な皮膚や粘膜を育み、皮脂の分泌量を適正にして肌の免疫機能を高めます。不足すると肌荒れの原因になります。
ビタミンB2
肌荒れの改善に最も効果があるのがビタミンB2です。いち早く肌荒れやニキビの改善に効果が期待できます。ビタミンB2は皮膚の健康に非常に重要なピタミンと言われており、皮膚細胞の再生や粘膜を健康に保つ役割があります。皮脂の分泌を適正な量にコントロールして乾燥や肌荒れを改善します。ビタミンB2が不足してしまうと様々な肌トラブルを起こしやすくなります。
ビタミンB6
ビタミンB6はニキビや吹き出物、湿疹の改善には欠かせないビタミンです。ビタミンB6にはタンパク質やアミノ酸の代謝を助けたり、筋肉や血液、細胞を作る為に必要な栄養素で、肌の正常なターンオーバーを即します。また、ビタミンB6にはアレルギーの症状緩和する作用もあるので、アレルギー性の肌トラブルにも効果が期待できます。
ビタミンC
ビタミンCは細胞を健康に保つために必要なビタミンで、肌荒れ全般に効果があります。ビタミンCには肌のハリや弾力の元になるコラーゲンやエラスチン形成を助ける役割があり、肌の潤いを維持したり、透明感のある肌を保つのに非常に大切なビタミンです。また、強い抗酸化作用により、色素沈着の元になるメラニン色素の生成を抑制する効果があるので、シミやくすみの改善も期待できます。その他、免疫機能を高めたり、肉体疲労の回復やストレスへの抵抗力を高めるホルモンの生成を助ける効果もあり、健康に欠かせない栄養素だといえます。
パントテン酸
パントテン酸はビタミンB5とも呼ばれていて、皮脂の分泌を適切な量にコントロールする役割があり、外的刺激に強い健康な肌を維持に効果があります。このようにパントテン酸はニキビや肌荒れだけでなく、乾燥肌の改善にも役立ちます。また、ビタミンCのはたらきを助ける効果やストレスへの抵抗力を高めるホルモンのはたらきを促進させる効果もあり、肌や粘膜の健康維持に重要なビタミンといえます。
ビオチン
ビオチンは新陳代謝を高め、皮膚や粘膜を健康に保つのに必要不可欠なビタミンです。ビオチンが不足してしまうと肌の免疫力が低下し、肌荒れや湿疹を引き起こしてしまします。また、綺麗な髪や爪の維持にも重要とされています。普段からしっかりと摂取しましょう。
ビタミンE
ビタミンEは紫外線や大気汚染、ストレス、喫煙、などで発生する活性酸素に対して強力な抗酸化作用があるため細胞の酸化を防ぎ、老化防止に有効です。「若返りビタミン」とも呼ばれており、アンチエイジングに効果のあるビタミンです。さらに、血行を良くし肌のバリア機能を上げて乾燥を予防したり、肌のターンオーバーを整え、肌荒れ改善にも作用します。また、ビタミンEは単体で摂るよりもビタミンCと一緒に摂ることでよりその効果を高めることができるので、是非ビタミンCと一緒に摂るようにしましょう。
乾燥肌の改善に有効なビタミン
ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンE
ニキビ・吹き出物の改善に有効なビタミン
ビタミンB2、ビタミンB6、パントテン酸
湿疹の改善に有効なビタミン
ビタミンB6、ビタミンC、ビオチン
1日に必要な摂取量について
体に必要なビタミンの1日の摂取量は性別や年齢によって異なります。以下は、成人の男女の場合のおおよその摂取量です。
・ビタミンA:700~900μg
・ビタミンB2:1.4~1.7mg
・ビタミンB6:1.2~1.5mg
・ビタミンC:100mg
・パントテン酸:5~7mg
・ビオチン:50μg
・ビタミンE:6.0~7.5mg
ビタミンには水に溶けやすい水溶性ビタミンと油に溶けやすい脂溶性ビタミンがあります。ビタミンB、ビタミンC、パントテン酸、ビオチンは水溶性ビタミンで、沢山摂取しても体が吸収できない分は尿として排出されます。ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKは脂溶性ビタミンで油と一緒に取ることで吸収が良くなります。脂溶性ビタミンは水溶性ビタミンと違い摂り過ぎによる副作用が現れる場合があるので気をつけましょう。どちらも一度に沢山摂取するのではなく、毎日きちんと摂取するように心がけましょう。
ニキビ、肌荒れに効果のあるビタミンを含む食べ物
・ビタミンA:レバー、うなぎ、タラ、あなご、卵、バター、ほうれん草、モロヘイヤ、人参、など
・ビタミンB2:レバー、サバ、サケ、卵、海苔、納豆、牛乳、ヨーグルトなど
・ビタミンB6:にんにく、マグロ、カツオ、サンマ、バナナ、アボガド、ジャガイモ、卵など
・ビタミンC:レモン、ミカン、アセロラ、柿、いちご、パプリカ、パセリ、ピーマン、ゴーヤ、ブロッコリー等の緑黄色野菜、煎茶、緑茶など
・パントテン酸:レバー、卵、牛乳、大豆、サツマイモなど
・ビオチン:レバー、卵、大豆、ナッツ類、タマネギなど
・ビタミンE:モロヘイヤ、カボチャ、パプリカ、アボガド、大豆、アーモンド、卵、サケ、煎茶、緑茶など
このように肌荒れを改善させる為に効果のあるビタミンは様々な食品に含まれています。しかし、外食が多かったり、インスタント食品での食事が多い場合などはどうしても不足しがちです。そこでカロリーを気にせずに手軽にビタミンを摂れるのがビタミン材などのサプリメントです。おすすめめなのが様々なビタミンを配合したマルチビタミンです。マルチビタミンは12種類ほどビタミンが配合されています。これらは一緒に摂取する事でより効果を発揮してくれます。また、ビタミンB群を配合し、まとめて摂取できるものなど様々な種類があるので、効果に合わせて取り入れることをおすすめします。


知らないうちにビタミンを大量消費している?
例えばビタミンB群は糖分や脂肪分の分解に多量に消費されます。また、ビタミンCやビタミンB1は飲酒やストレス等により多く消費されてしまいます。その他にも、喫煙するとビタミンCが多量に消費されることはよく知られています。このように本来は健康な体づくりに消費されるはずのビタミンが別の要因に対処するために消費されてしまうと、一日の必要摂取量を満たしていてもビタミン不足に陥り、健康な肌の維持が難しくなってニキビや肌荒れの原因になってしまいます。せっかく取り入れたビタミンを無駄に消費してしまわないように甘いもの、脂っこいもの、お酒等の摂り過ぎは注意しましょう。