もくじ
肌質の種類
顔の肌質は健康な状態である普通肌の他に乾燥肌、脂性肌(オイリー肌)、混合肌、敏感肌の4つに分けられます。自分の肌質がどれに該当するかを知り、自分の肌の状態に合った正しいスキンケアを行いましょう。
乾燥肌
乾燥肌とは皮膚の水分保持力が損なわれ、乾燥して皮膚のバリア機能が衰えている状態です。皮膚のバリア機能が低下するとそれを補おうと角質層を厚くする過角化と呼ばれる現象が起こります。こうなるとカサカサ、ゴワゴワとした肌触りの悪い状態になり、肌がくすんで見えたり、毛穴が塞がるなどニキビができやすくなります。ニキビは脂性肌の場合に起こりやすいと思われがちですがこの乾燥肌で大人ニキビに悩まされる人も非常に多いようです。
原因
乾燥肌の原因は、食生活や睡眠などの生活習慣や紫外線によるダメージ、気候や空調による影響、加齢などが考えられます。乾燥肌の場合、このような原因によって皮膚のターンオーバーが正常に働いていないことが多いです。偏った食生活や睡眠不足は身体の調子は元より肌のコンディションにも大きく関わっており、皮膚のターンオーバーの乱れの原因になります。乾燥肌の対策として、まずは健康的な生活習慣を心がけることが大切です。また乾燥肌を引き起こす外的要因として、紫外線や空気の乾燥などの影響があります。紫外線や空気の乾燥は皮膚にダメージを与え、バリア機能の低下を招きます。その影響で角質層の水分保持力が損なわれ、過角化を進行させてしまいます。外出時は紫外線対策をしっかり行い、空気の乾燥からはスキンケアや加湿器で肌を守るようにしましょう。
ケア方法
乾燥肌は肌のバリア機能が弱っているため、できるだけ刺激を与えないスキンケアを行うことが大切です。洗顔では低刺激性の洗顔料をよく泡だて、擦らず優しく洗いましょう。また水洗顔を取り入れ、洗顔料の使用は1日回にするのも肌の乾燥を改善するのに効果的です。洗顔後に顔を拭くタオルは肌に刺激を与える要因になるのでやさしい肌触りものを使いましょう。保湿ケアではセラミドやヒアルロン酸、コラーゲンなど保湿成分を多く含んだものを選びましょう。これらの成分が角質層に十分な潤いを与えます。最後に肌に与えた水分を逃がさないよう乳液やクリームで油分を補い蓋をします。乾燥肌の改善には生活習慣の改善が最も重要ですが、これらのケアを継続していくことで乾燥が緩和され、徐々に健康的な肌を取り戻す手助けになります。
脂性肌
脂性肌とはオイリー肌とも呼ばれ、皮脂の分泌量が過剰になり顔のテカリやベタつきが気になる状態のことを言います。脂性肌は毛穴詰りを起こしやすく大人ニキビの大きな原因となり、慢性的な肌トラブルに陥りやすい肌質です。また脂性肌は乾燥とは無縁だと思われがちですがこれは大きな間違いで、肌の水分量と皮脂量は分けて考える必要があります。皮脂の量が多くても肌内部の水分量が低下し、乾燥してインナードライ肌になっている可能性があります。脂性肌に長年悩まされ、脂性肌に合ったスキンケアを行なっているのに改善されないときは肌の水分不足に気がついていない場合があるので注意が必要です。
原因
脂性肌(オイリー肌)の原因はストレスや睡眠不足によるホルモンバランスの乱れや、偏った食生活、間違ったスキンケア、そして遺伝的要素が強い場合もあります。テストステロンやアンドロゲンなどのホルモンの分泌は皮脂の量に密接に関係しています。ストレスによりホルモンの分泌が過剰になると皮脂線が活性化され皮脂の分泌が過剰になります。また、食生活では糖質と脂質の摂取量に注意が必要です。簡単に言うと炭水化物や甘い食べ物、脂っこい食べ物を摂りすぎないように注意しましょう。次に、過度な洗顔や刺激の強い洗顔料などで皮脂や汚れを取りすぎる「間違ったスキンケア」による皮脂量の増加です。過度な洗顔や洗浄力の強い洗顔料で皮脂を取りすぎると皮膚の水分量が減りバリア機能も低下します。そうすると皮膚はそれに反応して自らを守るため皮脂の分泌を増やします。また、顔のテカリを気にしてあぶらとり紙などで頻繁に皮脂を取り除く行為も同様です。皮脂には肌を保護する重要な役割があるため必要以上に取り除かないよう心がけましょう。最後に脂性肌はその人の持つ体質にも関係しており、遺伝的に皮脂腺が発達してる場合は脂性肌になりやすい様です。
ケア方法
スキンケアでは、洗顔はできるだけ優しく洗い、皮脂を取りすぎないように気をつけましょう。また皮脂の分泌を抑えるには肌に十分な水分を与えることが重要です。しっかりと保湿ケアを行いましょう。使用する乳液やクリームなどは油分をあまり含まないものがおすすめです。
混合肌
混合肌とは額から鼻にかけてのTゾーンの皮脂量が多く、頬から顎、口周りにかけてのUゾーンは乾燥している肌質のことを言います。日本人にとても多い肌質で顔の部位により脂性肌と乾燥肌が混ざり合った皮脂分泌のバランスが崩れた状態です。
原因
混合肌の原因はストレスによるホルモンバランスの乱れによるもので、そのほか食生活や過度の飲酒や喫煙なども肌に悪い影響を与えます。これらの要因は身体の不調の元となりますが、肌のコンディションにも大きく関わっています。心当たりがある場合は生活スタイルそのものを改善していきましょう。その他に混合肌の外的要因として、紫外線や空気の乾燥、肌に合わないスキンケアや化粧品の使用などがあります。肌の健康は、外部からの刺激にも左右されるので気をつけましょう。
ケア方法
スキンケアでは十分な保湿が重要です。混合肌の方はどうしてもテカリが気になって皮脂をしっかり落とすスキンケアをしてしまいがちですが、実は乾燥しているUゾーンだけでなく、皮脂の多いTゾーンも水分量が足りていない場合が多いです。保湿ケアでしっかりと水分を補い、皮脂の過剰分泌と乾燥を改善していきましょう。
敏感肌
敏感肌とは医学的な名称ではありませんが、乾燥によって皮膚のバリアが著しく低下し、外からのちょっとした刺激でも赤みが出たり、かゆくなったり、ヒリヒリするといった症状が出る状態です。乾燥肌によく似ていますが乾燥肌よりさらにトラブルを起こしやすい肌質と言えます。敏感肌では紫外線や花粉、雑菌などに加え、化粧品、衣類、寝具、髪の毛などの影響でも赤みや湿疹、かゆみなどが出る場合があります。これは肌を守る役割をする角質層のバリア機能が低下し、外からの刺激に敏感になっているためです。このように敏感肌では皮膚が弱った状態であり、皮膚のターンオーバーも正常に働いていないことが多いです。
原因
敏感肌の原因は間違ったスキンケアやアレルギー体質、偏った食生活による栄養不足、睡眠不足などがあります。スキンケアでは洗いすぎや過度のピーリング、肌に合わない化粧品の使用などが肌にダメージを与え、バリア機能が低下し過敏症になります。また外からの刺激に反応しやすいアレルギー体質や、アトピーが原因になる場合もあります。敏感肌は食生活や睡眠とも深い関係があります。これらは皮膚が正常なターンオーバーを行うための基礎となる部分です。バランスの良い食生活でビタミンやミネラルをしっかり摂取し、十分な睡眠をとることにより免疫力のある皮膚がつくられます。まずはスキンケアや食生活や生活習慣など基本的なことを見直すことで敏感肌を徐々に改善して行きましょう。
ケア方法
敏感肌のスキンケアでは、乾燥肌同様に肌に優しく刺激を与えないケアを心がけましょう。洗顔では低刺激性の洗顔料をよく泡だて、擦らず優しく洗いましょう。最近では敏感肌用の商品も多く発売されているのでそういった商品を取り入れてみるのもおすすめです。洗顔後に顔を拭く時はタオルを優しく押し当てるように拭き、やさしい肌触りのものを使いましょう。保湿ケアではセラミドやヒアルロン酸、コラーゲン、スクワランなど保湿成分を多く含んだものを選びましょう。化粧水や美容液をつけた後には乳液やクリーム、ホホバ油などで油分を補い肌の水分を逃がさないよう蓋をします。敏感肌のケアではアルコールやメントール、サリチル酸等のピーリング成分、レチノールやハイドロキノンなどの肌に刺激が強い成分が配合されている化粧品は肌の状態を悪化させる可能性があるので使用しないように注意してください。